欠陥住宅、欠陥工事、契約トラブルのご相談、欠陥防止のお手伝い

欠陥住宅、欠陥工事、契約トラブルのご相談、欠陥防止のお手伝い コラム
◆ ローコスト住宅 再考 ◆
2003年 11月 11日
 このところローコスト住宅の見積を持って相談に来られるケースが目立ちます。
もちろんローコスト住宅を建てること自体を否定するつもりはありません。
ローコスト&高品質は私達も理想です。しかし一般の方は高い値段の家と同じ仕様で安くなっていると勘違いしている方が多々見られます。ローコスト住宅の内容を正確に知って、納得してから建てて欲しいと思います。

すべてのローコスト住宅が100%同じとは申しませんが、ローコスト住宅のトラブルの相談があまりにも多いのです。その原因は実態があまり知られていないからだと思います。
正直、ここまで書くのは気が引けましたが、後悔している方がたくさんいますので書くことにしました。長文ですがぜひお読みください。

 まずローコスト住宅を標榜する会社それらの業者【特にローコストFC(フランチャイズ)】はなぜ値段が安いのでしょうか?そしてあの膨大な広告費はどこから捻出されるのでしょうか?
ご説明するのは原価を下げて粗利を上げる方法です。
大抵は「大量仕入れで材料費が安くなりました」といいますが、その説明は正しいとは思えません。 もちろんFCに加入することで多少仕入れ値が下がるでしょうが、それ以上に上納金がかかるからです。 その上納金はFCにもよりますがざっとですが年間500万円から1000万円かかります。 (その他に入会時にも多額の入会金がかかります。) 簡単に言いますと1棟あたりおおよそ50万円から80万円程度の上納金になると考えれば良いと思います。 しかしFC程度の仕入れで問屋さんが値引きの上乗せはそれ以下です。 つまり材料代が大量仕入れで多少値段を下げてもそれ以上に経費がかさむということです。
ではどのようにして原価を下げているか? それは3つの方法です。

1. 材料を安いものにする
2. 職人の工賃を安くする。
3. 作業の手間を少なくする。

1. 材料を安いものにする。
例えば先日こんなことがありました。 知り合いの大工さんが建てているTVでも有名なローコストFCの住宅を見学に行った時のこと です。 その大工は私たちの顔を見るなり言いました。「見るな!こんなのは家じゃねえ 。」 そしてあっけに取られている私たちのところに、使用している構造材の柱の一部 を持ってきて横に渡しました。 そしてその太い柱に乗ったところ、あっけなく2つに折れたのです。 普通の柱ではそんなことは決してありません。 この折れた柱が何かはここでは明かしませんが、業界の人なら知っている公然の事実です。 そしてこの柱は広告では「一般の柱よりはるかに丈夫です。」と説明されています。 当然の事ながら一般の人は「丈夫だから使っているのだな」と考えます。しかし 実際には値段が普通の柱よりずっと安いうえにメンテナンス費用がかからないから使っているだけです。
もちろんこの柱だけではなく、一事が万事です。 しかしそれを施主に言う大工は一人もいません。 ローコスト住宅を建てるならその前に、詳細見積を持ってNPOの個人相談にどうぞ来てください。 内容を確認・説明することができます。

2.作業の工賃を安くする。
もちろん同じ工事をして値段が安いならそれに越したことはありません。 しかし熟練した職人ならそれなりの値段はしますから、ローコスト住宅の多くは 初めからそんな職人は使いません。 例えばツーバイフォー住宅では構造体を作る人を大工とは呼ばない会社すらあることをご存知でしょうか? 事実、彼らの多くは大工の技術を持っていません。 ある工務店が別のツーバイフォーの工務店に人を回して欲しいと依頼しました。 しかし即答で断られました。「うちに構造体を作る人間は8人いるが大工と呼べるのは2人しかいない」というのがその答えでした。
また別なローコスト住宅の工務店ではそれでなくても安い工賃を、さらに一律20%のカットを言い渡しました。 その結果、よそで信頼を得ている職人は別の場所に移り、それ以外の職人が残りました。 でも中で起きていることは施主には一切知らされません。 しかし住宅は工業製品ではなくたくさんの職人が作る作品なのです。 職人の技術を軽く見ると、後でツケが回ります。 そしてツケを支払わされるのは施主なのです。

3. 作業の手間、材料を少なくする。
今までの家で必要不可欠と思われる作業の手間を省く例がこれに当てはまります。 広告ではキッチンや風呂などの豪華な装備ばかりに目が行きます。 でもローコスト住宅を気をつけて見るといろいろな物が省かれています。

 最後に
「ローコスト住宅は安い」と思っている方が多いと思いますが間違いです。
大抵はオプションなどで値段は上がるケースがほとんどです。またローコスト住宅はコストを削減することで原価を下げていますが粗利は高く設定しています。そうしなければあれほどたくさんの広告費は出せません。そのためトータル金額で比較する大抵は小規模の地元工務店の住宅のほうがはるかに質の高い内容で同じ値段以下で建てることができます。

住宅の公的な相談窓口を長く勤めていた方がおっしゃっていました。 「住宅トラブルの大半はローコスト住宅です。困ったものです。」 私達も相談を受けているものとして同感です。
トラブル相談を受けて、はらわたが煮えくり返るような怒りを感じるケースもあります。
これから一生を住む住宅です。後で悔やんでも取り返しはつきません。 多くの方が無知のまま契約しトラブルに直面しています。どうぞなるべく早い時期にご連絡ください。 内容を確認してから契約しても遅くはありません。



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