欠陥住宅、欠陥工事、契約トラブルのご相談、欠陥防止のお手伝い

欠陥住宅、欠陥工事、契約トラブルのご相談、欠陥防止のお手伝い コラム

秋刀魚漁に思う

2008年 9月 9日

 

先日、秋刀魚漁の漁師さんが原油高騰で苦しんでいるニュースが
流れていました。
そのニュースで初めて彼らの窮状を知りました。

秋刀魚の卸値は漁師さんが決めているのではないのですね。
価格を決めているのは、流通を押さえている小売店と仲買人の方だとか。
だから原油の高騰も、価格に転嫁できないのだそうです。

自分で取った魚の価値を自分で決められないのでは不安でしょう。
もちろん市場価格もあるでしょうが、自分たちの生命線を他人が握っている
とはつらいことです。
これからも能力のある漁師さんが漁業に残って、私達の食卓を支えてくれる
のでしょうか?
私は疑問に感じます。

実はこれと同じことが住宅業界にも起きています。
住宅の職人さんたちが、まさにその状況です。

近年、職人さんは手間代の安い会社が多くなったことで悩まされています。
職人さんの手間代は職人さんが決めるのではありません。建築会社です。
建築会社の指定する値段で仕事を請けるかどうかだけが
職人さんに与えられた選択肢なのです。

ここまでは良くある話ですが、さらにつらい話があります。

普通の商売では、値引き伝票は、売主が購入者に出します。
つまり「買い上げいただいた○○の代金を△△円値引きします。」という
意味です。

ところがある建築会社では手順が違うことがあるのです。
職人さんの手間代の値引き伝票を、仕事を発注した建築会社が、
職人さんに一方的に出す場合があるのです。

もともと安い手間代が一瞬で赤字に。
職人さんの気持ちを考えるとやり切れません。

でも住宅の場合、この問題は職人さんだけの問題で終わらないことも
あります。
それは負が連鎖してしまう場合です。

職人さんはこんなときは、つらい精神状態で仕事をしています。
現場には現場監督はほとんど来ません。
監理もおざなりです。
そんな中で職人さんは、短い納期、一方的な安い工賃で作業をしています。
施主さんの顔なんか見たこともありません。

さらに家は一人ではなく20種ほどのいろいろな職人さんが
作業をするのです。
全員がきちんとした作業をしなければ問題のある家になります。
では毎回毎回きちんとした家が、本当に建っているのでしょうか?

漁師さんも職人さんも、現場で体を張って働く人が大事にされる仕組み。
それが消費者を守ることに直結すると私は考えています。





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