
欠陥住宅の原因は、一部の社会の問題ではなく、住宅業界の構造的な問題であることをまずご理解ください。それはいくら大きな会社でも、有名な会社でも同じなのです。
欠陥住宅が生まれる、5つの主な原因をご説明いたしましょう。
わたしたちは、住宅建築やリフォームは施主を中心に行なわれるべきだと考えております。しかしたいていの場合、施主は脇に押しやられているのが現状。メーカーや工務店は、施主にきちんと説明をしないままに工事の了解を取ろうとします。さらに多くのメーカーは、施主が注文した建築材料の詳細な名称や値段を教えず、一式での価格しか知らせません。
しかし、施主は建築に関してはシロウト。そんなことは分からないのです。
以下は実際に寄せられた相談です。
例1)契約もしないのに600万円ものお金を支払わされた
例2)大手メーカーの設計士から「プロの意見として」、間取りを希望どおりでなく簡単なのにされた→実は簡単にしたいだけの嘘だった
これは他の業界ではちょっと考えられないことです。でも、多くの施主はどこまで要求してよいか分からないため、営業マンの「私に任せてください。」
という言葉に従ってしまう。それがトラブルの原因になるのです。
多くの職人は下請けや孫受け。安い賃金で仕事を請け負っていて、その賃金は年々下がっています。しかも「終わっていくら」なので、なるべく早く終わらせようとするでしょう。その結果、手抜きの工事が出てきます。特に、ローコスト住宅や建売など、単価の安い現場の場合、その傾向が強くなるのです。
いわゆる大手メーカーでは、きちんと監督がされていないことも。ひとりの現場監督が10棟から20棟、多いところでは30棟もの現場を管理しています。そのため、実際の現場は作業している職人にすべてお任せ、という状態になってしまうのです。 残念なことですが、メーカーは営業ほど工事に経費をかけません。つまり、「大手だから」イコール「品質がいい」とは必ずしも言えない、それが現状です。
きちんと現場を監督している方に話を聞いてみました。
「ひとりで同時にいくつも現場を監督できるものなのですか?」
「そうですね、多くても5棟が限界でしょうね」
「大手だから」 「CMで有名だから」・・・それがいかに根拠の無い理由か。どうか惑わされないでいただきたいのです。
ビルなどの住宅以外の建設の場合、必ず施工と監理を別会社が行います。作業者とチェック者を分けることによって品質を保つ仕組みです。
ところが住宅の場合、施工と監理は同じ会社で行うのがほとんど。つまり、同じ釜の飯を食べている人間同士が行います。問題個所を直すことが、自分の会社の利益が少なくなることに直結する。そのため往々にして監理が甘くなりがちなのです。
そうした馴れ合いを防止するため、施主は第三者に監理を依頼するという手があります。 私たちは、この方法が欠陥の予防に有効だと考えています。
しかし大抵のメーカーは当然ながら喜びません。それどころか、一部のメーカーでは、第三者が監理に入ると分かっただけで契約を解除してしまいます。これは間違いなく「無責任な工事を見せたくない」気持ちの表れでしょう。
また第三者監理OKのメーカーであっても、施主経由でこれを入れることはまれです。なぜなら一般的第三者監理は多額の経費がかかるためです。
そのようなわけで、大抵の工事は誰の目も届かないところで作業が進んでいきます。つまり、実際の作業部分のうち目に触れない場所の問題は、地震でもない限り表沙汰にはならない、ということになってしまうのです。
一般の製品の場合には「製造物責任法」、いわゆるPL法が適応されます。ところが、住宅建築にはPL法が適用されないので、「損害」と「過失」の因果関係を、施主である被害者(消費者)が立証しなければなりません。
つまり、建築士に依頼して過失の証拠を集め、弁護士に依頼して裁判を行うことになります。その時点ですでに、百万円以上の費用がかかります。もちろんメーカー側からも弁護士が出てくるでしょう。
そして、残念ながら完全勝訴は少ないのが現状です。個人でそこまですることは困難ですから、たいていは訴訟をあきらめ、泣き寝入りになってしまいます。
本来ですと、PL法に代わる住宅性能評価を導入するのが理想的なのですが、相当の費用がかかるため、現在導入率は10%以下に留まっています。
泣き寝入りは悔しいですよね。
できれば、メーカーのやったことをいろいろな人に伝えたいと思うでしょう。しかしそのメーカーでこれから家を建てようとする人があなたの近くに何人いますか?まずいませんよね。ですからほとんどメーカーへの打撃にはなりません。
インターネットで伝えたいと考える方もおられますが、弁護士の先生によるとそれは「非常に危険だ」とのこと。名誉毀損で告訴される危険があるからです。なんと、実際に逮捕されている方もおられるとのことでした。
というわけで、欠陥住宅のサイトは非常に多いのですが、会社名を出している例はわずかに留まっているのが現状です。
以上、「欠陥住宅」の生まれる5つの原因をあげてみました。
いかがだったでしょうか?住宅のトラブル回避のために、参考なりましたか?
建ててしまう前に、じっくり検討を重ねていけば、これらを回避できます。
そのためのお手伝いをするのが、わたしたちなのです。
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